(書評レビュー)「本当の大人」になるための心理学を読んで

「本当の大人」になるための心理学 −心理療法家が説く心の成熟−(諸富祥彦、集英社新書)を読みました。ざっくり自分なりにまとめると、人格や魂の成長があることの指摘とその成長の際の注意点が述べられている、というところでしょうか。

心に残った項目は

  • 完全主義者、努力至上主義者は、心が子どものまま
  • 未熟な人ほど、人に頼れない
  • 人格の成熟に必要な3つのもの 一人になって自分を深く見つめる深層の時間
  • 他者から承認されなくても自己価値観を保てるのが大人
  • 最高に成熟した人格とは

といった部分でしょうか。前半の部分は、自分の中の未成熟な部分や自分の周りにいるいまいち大人になりきれていないなという人を思い浮かべながら読みました。いろんな意味で上手いやり方だなと思う人や立派とはいわないけれども肩の力がぬけて仕事上でもつきあいやすい人は、上手に人に頼ってくるし、困ったときはすっと助け船をだしてくれるなぁと思い浮かべながら読みました。しんどそうで文句の多い人は、子どもといえば子どもですよね。

 さまざまな事柄に関して、内面に深く降りて考え、感じるとともに、どうしてそうせざるをえないのか、外的な環境要因、社会要因も同時に考えられるとさらに深い理解になるだろうなとも思いました。

私の場合、ママチャリに乗って通勤している時間、自動車でドライブしている時などが一人になって自分のことを考え、想う時間になってますね。

 

社会的、経済的に恵まれた人が、そのまま大人かどうかは別で、人格や魂の成長や深みについて知っておくというのは、世の中、人を多元的に理解、評価するのによい。そういう点でマズローやトランスパーソナル心理学について一つの評価軸として知り、利用するのは大事です。このあいだ読んだ「これからの日本、これからの教育」の前川喜平さんが「ネット右翼は教育の失敗」と評されたそうですが、ちょっと繋がっているかなぁと直感的に思います。私の周りの極端なことをいう人って結構いい大学、一般によいとされる勤め先だったりするんですよね。ちょっとだけオウム真理教に入信した高学歴、高偏差値の大学の卒業生とダブったりします。まぁトランスパーソナル心理学もオウムと重なるイメージもありますけどね。何事も批判的に、社会の中で穏健につきあうことが大事なのかなぁ。そんなことをつらつら思いました。

いずれにせよ、読んで良かったです。おすすめ。